足裏のいぼはなぜ液体窒素で治療するのだろうか?

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皆さん知っていましたか?実は、いぼとタコは違います!!実は足の裏にずっとタコがあり、久しぶりに病院に行ってみてもらったところ、なんといぼだということが判明しました。

足の裏にできる「いぼ」は、実は皮膚のトラブルではなく、ウイルス感染による病変とのことでした。よく皮膚科で「液体窒素で焼きましょう」と言われるこの治療法、実際のところなぜ効果があるのでしょうか? そして、他に方法はないのでしょうか?

この記事では、液体窒素による冷凍凝固療法(クライオセラピー)のメカニズムを深掘りしつつ、他の治療選択肢についても丁寧に解説します。


いぼの正体:ヒトパピローマウイルス(HPV)

まず前提として、いぼの原因はヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスです。皮膚の小さな傷などから感染し、表皮の細胞に入り込み、その細胞を使って自らを複製します。

ウイルスが住み着いた皮膚組織は過剰に角化(かくか)し、硬く盛り上がった「いぼ」となります。


なぜ液体窒素で治療できるのか?

液体窒素(-196℃)を使って患部を冷却することで、いぼの組織を急激に凍結・壊死させるのが「冷凍凝固療法(クライオセラピー)」です。

● 冷凍療法の仕組み

  1. 細胞内の水分が氷結→細胞が破裂
  2. 血管もダメージを受け、いぼへの栄養供給が絶たれる
  3. 壊死したいぼが数日〜数週間で自然に脱落
  4. 同時に、ウイルスが存在する皮膚細胞も一緒に死滅

また、炎症反応を引き起こすことで、免疫細胞が集まり、ウイルスを排除する手助けにもなります。しかし、血管までダメージを与えていぼへダメージを与えるとはなかなか恐ろしい…。

● メリット

  • 保険診療内で安価
  • 特別な薬を使わないため副作用が少ない

● デメリット

  • 強い痛み(特に足裏はいぼが深く痛みが強い)
  • 1回で取り切れないことが多く、週1回×数か月の通院が必要
  • 繰り返すと色素沈着や軽度の瘢痕が残ることも

実際に焼いてもらいました。めっちゃ痛い…。


他にどんな治療法があるの?

液体窒素以外にも、症状や希望に応じて以下のような選択肢があります。

1. サリチル酸外用薬(角質溶解)

これはよくあるイボコロリですね。

  • 市販薬や皮膚科処方で手軽に使える
  • 角質を軟らかくし、いぼを少しずつ削る
  • 軽度ないぼや小児向け、痛みに弱い人向き
  • 即効性はなく、毎日の根気が必要

2. ヨクイニン(内服漢方薬)

内服薬があるとは知りませんでした。

  • 体の内側から免疫を高め、自然治癒力をサポート
  • 特に小児や複数あるいぼに有効
  • 単独では効果が薄いため、他の治療と併用が一般的

3. レーザー治療

  • CO2レーザーなどでいぼを焼き取る
  • 1回で取り切れる可能性が高い
  • 自由診療になる場合が多く、費用が高め
  • 傷跡や色素沈着が残る可能性あり

4. 電気焼灼法(電気メス)

  • 局所麻酔の上で電気メスで焼く
  • 深く取り除ける反面、痛みや傷のリスクも

5. 免疫療法

  • 難治性のいぼには、免疫系を刺激する薬剤(イミキモドなど)を使用することも
  • 主に再発を繰り返す成人向け

いぼ治療のポイント:自己判断しないこと

いぼは「タコ」と間違えやすいだけでなく、不適切な処置で悪化することもあります。特に「削る」「切る」といった自己処理は、出血によってウイルスが広がる危険も。タコの対処法が削るという対応ですので、間違いやすく注意しましょう。


まとめ

  • 足裏のいぼはウイルス感染による皮膚病変である
  • 液体窒素は、冷却によってウイルスを破壊し、免疫反応を引き起こす治療法
  • 痛みや通院回数などのデメリットはあるが、液体窒素は確実性が高く安全
  • 他にも塗り薬、レーザー、漢方など様々な治療法がある
  • 症状に応じて複数の方法を組み合わせるのが一般的

足元にできた小さな異変、見逃さずに早めに専門医へ相談しましょう。適切な治療を選べば、痛みや再発のリスクも最小限に抑えられます。ちなみに、焼いてもらって既に6時間が経過していますが、まだ痛い…。また1月後にこの痛みがあると思うと地獄です。皆さんも気になるところがあれば早めにみてもらいましょうね!


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