今日、近所のロピアに米を買いに行きました。備蓄米の放出が始まったので安くなっているかと思いきや、知っている値段よりもさらに1000円値上がりしていた。
岡山県のあけぼの米が10kgで9399円(税抜き)
なんだこの値段は…。税込みだと既に100gで100円を超えています。生米を食べるわけではないのでお茶碗いっぱいが100gというわけではないのですが、昔は10kgで4000円の頃と比較すると250%の値上がりです。商品相場のコーヒーやオレンジジュース、ウッドショックの時の木材チャートが目に浮かんできます。
Chat GPTのDeepResearchにて調べてみました
了解しました。日本全国での米価格が2025年に高騰し続けている理由について、総合的な要因(天候、農業政策、輸出入、投機など)を分析し、一般消費者向け米・業務用米・高級米などのカテゴリ別に分けて調査していただきました。
2025年日本の米価格高騰:要因と影響の総合分析
天候要因による生産への影響
近年の異常気象が米の生産量・品質に大きな影響を及ぼしています。特に2023年夏は記録的な高温に見舞われ、水稲の穂が出る時期に気温が高い状態が続いたため、米粒内部の亀裂やデンプン形成不良(いわゆる「胴割れ米」「白濁米」)が多発しました (Rice Shortages in Japan: Ongoing Cuts to Production at Fault | Nippon.com)。これら品質の低下した米は流通段階で除かれるため、精米後に市場に出回る可食米の供給量が減少する結果となりました (Rice Shortages in Japan: Ongoing Cuts to Production at Fault | Nippon.com)。さらに大雨や水害による地域的な作柄悪化も重なり、2023年産米の品質は総じて低迷しました (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。この品質悪化により、家庭や流通業者が2023年産の米の備蓄を控えたことが指摘されています (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。こうした天候起因の不作(量・質両面)は、翌年(2024年)の流通可能な米の量を押し下げ、価格高騰の下地を作りました (Japan rice prices remain high despite government plans to release reserves)。
農業政策と生産調整の影響
日本のコメ生産量には長年の農業政策(生産調整・減反政策)が影響を及ぼしています。政府と農協(JA)はコメの過剰生産による価格下落を防ぐため、需要減少を見越して作付面積を削減する方針を続けてきました (Rice Shortages in Japan: Ongoing Cuts to Production at Fault | Nippon.com) (The core of Japan’s rice supply problems isn’t about surging prices alone)。2018年に減反政策(生産数量目標の配分)は表向き廃止されましたが、実際には補助金や行政指導を通じて間接的な生産調整が現在も行われています (The core of Japan’s rice supply problems isn’t about surging prices alone)。政府はコメ需要が毎年10万トンずつ減少する前提で生産量を抑制してきました (Rice Shortages in Japan: Ongoing Cuts to Production at Fault | Nippon.com)が、これが近年の需要動向を見誤る一因となりました。実際、2023年の主食用米生産量は約660万トンと前年(約670万トン)から減少し、1975年以来の低水準となりました (The core of Japan’s rice supply problems isn’t about surging prices alone)。これは生産指数が平年並み(作況指数101)だったにもかかわらず、作付面積縮小の影響で総生産量が前年より約9万トン減少したためです (Rice Shortages in Japan: Ongoing Cuts to Production at Fault | Nippon.com)。このように政策的に供給を絞ってきたところへ需要の微増が重なったことで、市場における需給バランスが急速に逼迫する結果を招きました。
加えて、農業資材価格の上昇も生産意欲に影を落としました。近年のエネルギー価格や肥料価格の高騰により生産コストが上昇し、米価が長らく低迷していた間は農家の採算が厳しい状況でした (The core of Japan’s rice supply problems isn’t about surging prices alone)。生産効率を上げても価格下落で利益が相殺される構造が続き、高齢化も相まって生産基盤の脆弱化が指摘されています (The core of Japan’s rice supply problems isn’t about surging prices alone)。こうした構造的要因により、需要が増えても短期的に生産量を増やすのが難しく、供給弾力性の低さが価格高騰時の調整を難しくしています (Rice Shortages in Japan: Ongoing Cuts to Production at Fault | Nippon.com)。
輸出入動向と国際情勢の影響
日本のコメ市場は基本的に国内生産が中心ですが、国際情勢も間接的に影響しました。2022年以降、ロシアによるウクライナ侵攻などで国際的な穀物価格が高騰し、小麦の輸入価格が急上昇しました (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。円安も重なりパンや麺類など小麦製品の価格が上昇した結果、相対的に割安感の出たコメに国内消費者が回帰する動きが生まれました (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。一方で国際コメ市場でも、2023年7月に世界最大輸出国のインドが自国供給優先のため非バスマティ米の輸出を禁止し、これが世界的なコメ価格上昇を招きました (農水省「コメの投機的な買い占め説」は胡散臭い…米価高騰の悲願を達成した「真犯人」の正体〈再配信〉 | 情報戦の裏側 | ダイヤモンド・オンライン)。このような海外情勢により、日本が不足分を安価な輸入米で補うことも容易ではない状況でした。
それでも国内の需要逼迫に対応するため、民間によるコメ輸入は増加傾向を見せました。日本政府はウルグアイ・ラウンド合意に基づき毎年約77万トンのミニマムアクセス米を輸入していますが、その一部である無関税枠の民間米輸入(年間上限10万トン)が2024年には7年ぶりに上限まで使い切られる事態となりました (Japan’s private rice imports hit record high amid inflation)。さらに政府の高関税(1kgあたり341円)にもかかわらず、企業による独自の追加輸入も2024年度は4〜12月で468トンと過去最高を記録し、近年の年平均350〜450トンを上回りました (Japan’s private rice imports hit record high amid inflation)。これは国内産米の価格高騰で外食産業などが比較的安価な輸入米に活路を求めた結果とされています (Japan’s private rice imports hit record high amid inflation)。他方で日本産米の輸出も近年拡大傾向にあり、2022年には約4.6万トンに達するなど(生産量の約0.5%)政府は更なる輸出振興を掲げています (The core of Japan’s rice supply problems isn’t about surging prices …)。しかし国内でコメ不足・高騰が起きた2024年夏以降は、まず国内供給の安定が優先されるべきとの声も強まりました。実際、観光目的の訪日外国人の急増が国内のコメ需要(特に外食)を押し上げており (Japan rice prices remain high despite government plans to release reserves)、ある意味「輸出」が国内で消費されている状況とも言えます。このように輸出入両面でコメを取り巻く環境が変化し、国内市場に影響を与えました。
需給バランスの変化
(image)図:日本のコメ生産量と需要量の推移(2022〜2024年)。橙色の棒グラフが需要量(Consumption)、黄色が生産量(Production)を示す。特に2023年には需要が生産を大きく上回り、市場在庫の取り崩しや価格急騰を招いたことが視覚的に示されている。
近年の需要環境は、従来の減少トレンドから一時的な増加傾向へと転じました。日本人1人当たりのコメ消費量は長期的には減少傾向にあり、過去20年で年10万トン規模で需要が縮小していました (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。しかし2022年以降、前述のパン・麺類価格高騰による主食需要のシフトによりコメ消費が回復しつつあります (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。実際、2024年後半(7月〜翌1月)のコメ消費量は前年同期比で1人あたり0.82kg(2.6%)増加し、全国合計では精米ベースで約11万トンもの需要増となりました (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。これはコメ需要が想定より上振れしたことを意味し、政府が見積もっていた2023年度(2023年7月~2024年6月)の需要約680万トンを大きく超える約700万トンものコメが消費された計算になります (The core of Japan’s rice supply problems isn’t about surging prices alone)。一方で供給面では上記のように生産抑制策もあり、2023年産の主食用米供給量は約660万トン程度にとどまりました (The core of Japan’s rice supply problems isn’t about surging prices alone)。この約40万トンの需給ギャップは市場在庫や政府備蓄米の取り崩しで補われたものの、市場では品薄感が一気に高まりました。
需給逼迫によりコメ価格は需給のわずかな変動にも敏感に反応します。人の胃袋には限りがあり需要の伸びしろも限界がありますが、生産量が過剰になると価格を下げないと売り切れないため、豊作時には米価下落と農家所得減に直結します (Rice Shortages in Japan: Ongoing Cuts to Production at Fault | Nippon.com)。逆に不作や不足の際には米価が急騰しやすく、さらに農業生産は短期で増産が利かない(田植えから収穫まで1年サイクル)ため調整が遅れるという性質があります (Rice Shortages in Japan: Ongoing Cuts to Production at Fault | Nippon.com)。今回も、生産量と消費量のわずかなミスマッチが価格に大きな跳ね返りを生み、需給逼迫状態が続く一因となっています。
市場における投機的動き
需給ひっ迫に伴い、一部では投機的な米の買い占めも起きました。新米が出回れば米価は落ち着くという当初の見通しに反し、2024年秋以降も価格が下がらないことについて、農林水産省は「想定外の投機による売り渋り」が原因と説明し始めています (「米価が下がらない」怒る市場関係者 農水省の投機原因説に疑心暗鬼 [令和の米騒動][南海トラフ地震]:朝日新聞)。事実、大手流通業者(集荷業者)が確保した新米の量は前年より減少し、2024年末時点で前年より21万トン少なく、2025年1月末でも23万トン少ないというデータがあります (「米価が下がらない」怒る市場関係者 農水省の投機原因説に疑心暗鬼 [令和の米騒動][南海トラフ地震]:朝日新聞)。農水省はこの差分は、中小業者が将来の値上がりを見越して新米を買い集めたり、農家がより高値を期待して売り急がず手元で保管したりした結果と分析しています (「米価が下がらない」怒る市場関係者 農水省の投機原因説に疑心暗鬼 [令和の米騒動][南海トラフ地震]:朝日新聞)。実際、メディアでも「消えた21万トン」という見出しで報じられ、市場関係者の間で波紋を呼びました (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。こうした動きを裏付ける公式統計はありませんが、完全に否定もできない状況です (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。
一方で消費者による買いだめも価格上昇に拍車をかけました。2024年秋に「コメ不足再燃」といった報道がなされると、一部消費者は不安から家庭内備蓄を増やし始めています (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。実際、2024年8月の宮崎県沖地震で初めて「南海トラフ地震臨時情報」が発表された際には、多くの消費者がスーパーの米売り場に殺到し、一時的に店頭から米が消える事態となりました (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。この出来事はちょうど米価高騰が本格化し始めた時期と重なります (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。その後も不安感から一家で20kgの米をまとめ買いするような例もあり (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)、2025年1月末時点で家庭内の米ストックは一人当たり前年より0.28kg増えるなど、消費者レベルでの在庫積み増しが起きています (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。これら消費者の「買いだめ」は需給をさらにひっ迫させるとともに、市場心理としても米価の下落期待を弱める結果となりました。もっとも、新型コロナ禍のマスク不足の例にもあるように、店頭に十分な商品が並ぶようになれば消費者心理は落ち着き、過剰在庫の調整が進むと考えられます (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。実際、政府は不足感を和らげるため備蓄米の放出を決定し(後述)、市場への物量確保に動いています。
カテゴリ別:米価高騰の影響
一般消費者向け米への影響
コメは日本人の主食であり、その価格高騰は家計に直接影響を及ぼします。小売店頭価格は2024年に急騰し、総務省「小売物価統計」によれば全国のスーパーで販売されている5kg袋あたり平均価格は4,000円を超え、前年の約2倍に達しました (The core of Japan’s rice supply problems isn’t about surging prices alone)。実際、筆者が2025年3月に都内スーパーで見かけた2kg袋は約2,200円と高値で、「無くてはならないので仕方なく買う」という状況でした (The core of Japan’s rice supply problems isn’t about surging prices alone)。このように2024年の米価上昇率は前年比27.7%増と1975年以来の大幅なもので、特に**12月には前年比+64.5%**という異常な伸びを記録しています (Japan rice prices remain high despite government plans to release reserves)。主食価格の急騰は低所得世帯ほど負担が重く、消費者の生活必需品に占めるコメの割合(消費者物価指数におけるウエイトは0.62% (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ))以上の心理的・経済的打撃を与えました。
一般消費者は価格高騰に様々な対応を迫られました。一部では比較的安価なブレンド米や古米・備蓄米に切り替える動きもあり、普段は高級銘柄を買わない層が少しでも安いコメを求める傾向が見られました。また、家庭内備蓄を増やす動きも広がり、特売日にはまとめ買いをする消費者が増加しました (「米価が下がらない」怒る市場関係者 農水省の投機原因説に疑心暗鬼 [令和の米騒動][南海トラフ地震]:朝日新聞)。2024年夏の一時的な店頭在庫消失時には、チェーン店によっては購入数量制限を行うスーパーも出るなど、いわゆる「米騒動」を彷彿とさせる状況も報じられています(2024年8月) (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。主食である米が手に入りにくくなる不安は消費者マインドを冷え込ませ、他の支出を切り詰めてでも米を確保しようとする動きも指摘されました。政府による備蓄米放出の発表(後述)はこうした消費者不安を和らげる狙いもありましたが、2025年春時点でも依然として価格は高止まりしており、消費者の懐への負担は続いています (Japan rice prices remain high despite government plans to release reserves) (Japan rice prices remain high despite government plans to release reserves)。
業務用米(外食・給食)への影響
外食産業や給食など業務用途の米需要も高騰の影響を受けました。飲食店にとってコメは欠かせない食材であり、価格上昇は利益率を圧迫します。大手外食チェーンの中には原価上昇を受けてメニュー価格を値上げする動きも見られ、コンビニのおにぎり価格が上昇するといった影響も報告されています (The core of Japan’s rice supply problems isn’t about surging prices alone)。しかし幸いにも、「米不足で営業停止に追い込まれた」という事例はほとんど聞かれておらず、多くの飲食事業者は何とか代替調達や在庫確保で乗り切っています (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。これは、業務用ルートではある程度の在庫備蓄や安価な輸入米への切り替えが進んだためと考えられます。
実際、牛丼チェーンの松屋など一部外食企業は以前から輸入米(例:米国産短粒種など)を使用しており、国内米高騰の影響を抑えています。2024年度は外食産業からの需要に支えられ、民間による米の自主輸入が過去最高となりました (Japan’s private rice imports hit record high amid inflation)。政府管理の無関税輸入枠10万トンも7年ぶりに上限まで使われ、松屋の担当者は「安定供給が絶対に必要」と述べるなど、業務筋は高くても確実に米を確保する姿勢を示しました (Japan’s private rice imports hit record high amid inflation)。一方、学校給食など公益的な分野では、自治体が予算措置で米価高騰分を補填する動きも報じられています(例:給食費補助の拡充など)。業務用米は一般消費者向けに比べ比較的品質より価格重視のため、在庫米や輸入米へのシフトが行いやすく、深刻な供給停止は避けられました。ただしコスト増加による経営圧迫は避けられず、中小の飲食店では値上げ転嫁が難しいケースも多いため、長引けば業界全体の体力低下が懸念されます。
高級米・ブランド米への影響
高級米(ブランド米)市場にも影響が及びました。一般米の価格上昇に伴い、高級銘柄との価格差が縮小したことで、一部消費者が「どうせ高いならより美味しいブランド米を」と購入### 高級米・ブランド米への影響 「魚沼産コシヒカリ」に代表されるような高級ブランド米も、今回の米価高騰の影響を免れません。一般米の価格上昇により高級米との価格差が縮小したことで、「どうせ高いなら品質の良い米を」と高級銘柄に切り替える消費者も一部で見られました。また、富裕層や高級飲食店、旅館などではもともと価格弾力性が低く、高級米の需要は底堅いため、高騰局面でも需要が減りにくい傾向があります。その結果、高級米市場ではむしろ品薄による値上がりが顕著となりました。例えば、新潟産コシヒカリ(ブランド米の代表格)の卸売価格は2025年2月時点で60kgあたり48,300~48,500円に達し、前月比でも横ばいの高値水準が続いています (Japan rice prices remain high despite government plans to release reserves)。これはここ数十年で類を見ない高価格で、高級米の需要者が多い首都圏の百貨店や専門店ではさらに割高なプレミア価格で販売される例もあります。
品質面では、2023年産米では気候要因から等級落ちする例も見られましたが、2024年産では品質が回復し各地の食味ランキング特Aも増加しました。そのため、美味しい新米を求めて高級米を購入する動きが強まり、贈答用や業務用の高級米取引価格も上昇傾向が続きました。海外では和食ブームもあり、日本産の高級米は香港・シンガポールなどに輸出されるケースも増えています。政府は2030年までにコメ輸出を35万トンに拡大する目標を掲げており (The core of Japan’s rice supply problems isn’t about surging prices …)、高級米はその柱と位置付けられています。しかし国内で需給逼迫が生じた2024年は、輸出より国内供給を優先する調整も必要となりました。いずれにせよ、高級米市場は富裕層や業務需要に支えられ、価格高騰の影響が最も長引きやすい分野と言えます。
政府の対応と今後の展望
深刻な米価高騰を受け、政府も緊急対策に乗り出しました。2025年2月、農林水産省は政府備蓄米21万トンの放出を決定し、まず15万トンを3月中旬から市場に供給、必要に応じて追加で6万トンを放出すると発表しました (Japan rice prices remain high despite government plans to release reserves)。この数量は政府備蓄(約91万トン)の2割超にあたる大規模なもので (Japan rice prices remain high despite government plans to release reserves)、米価抑制を目的とした異例の措置です。発表直後は「備蓄放出で米価が下がる」との期待もありましたが、3月時点では思うような効果が出ず、市場価格は高止まりが続きました (Japan rice prices remain high despite government plans to release reserves) (Japan rice prices remain high despite government plans to release reserves)。これは入札結果が出るまでは売り控えが続いたことや、放出量が需要超過分をすぐに埋めるには不十分との見方もあるためです (「米価が下がらない」怒る市場関係者 農水省の投機原因説に疑心暗鬼 [令和の米騒動][南海トラフ地震]:朝日新聞)。しかし、備蓄米が実際に店頭に並び始めれば徐々に供給不安が和らぎ、投機的な動きや買いだめも沈静化すると期待されています (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。
中長期的には、需給バランスの見直しと生産調整の再検討が課題となります。今回の「令和の米騒動」とも呼ばれる事態を受け、農水省は需要予測の精度向上や、過度な作付面積抑制の是正に取り組む必要があります。実際、政府は2023年の需要を約680万トンと見込んでいましたが、結果的に約700万トンに達し読み違えました (The core of Japan’s rice supply problems isn’t about surging prices alone)。この反省を踏まえ、2025年産以降は需要動向に柔軟に対応した生産計画が求められるでしょう。また、気候変動による不作リスクに備え、備蓄制度の強化や流通在庫の適正化も検討課題です。民間流通在庫の把握を進めて「消えた米」が生じにくい透明な市場を作ること、そして価格急騰時に備蓄米を機動的に放出できる体制整備が重要です。
幸い、国際的には小麦価格がウクライナ侵攻前の水準まで下落し始め (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)、為替も円高方向に振れつつあるため、今後パンや麺類の価格上昇が抑制されればコメ需要の高騰も一服する可能性があります (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。人口減少社会で過去2年のようなコメ消費増加が続くとは考えにくく、需要側からのプレッシャーはやがて緩和に向かうでしょう (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。2025年産米の作況が平年並み以上であれば、新米出回り期には供給不足が解消し、米価は徐々に落ち着きを取り戻すと予想されます。ただし、生産者に過度な価格下落圧力が及べば将来の供給力低下につながるため、安定した価格帯へのソフトランディングが求められます (Rice Shortages in Japan: Ongoing Cuts to Production at Fault | Nippon.com)。
以上のように、2025年時点で日本の米価格高騰は複合的要因によるものでした。天候不順や政策による供給制約、輸入制限と国際市況、需要構造の変化、そして市場心理や投機的動きが重なり合い、「令和の米騒動」とも言える状況を招いたのです (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)。今後は政府・業界の的確な対応によって需給バランスが調整され、国民にとっても生産者にとっても無理のない水準へ米価が安定することが望まれます。今回の教訓を踏まえた農業政策の見直しと、気候変動時代に即した食料安全保障の強化が求められると言えるでしょう。
参考文献・出典: 本分析では農林水産省および総務省の統計データ、主要新聞社の報道、シンクタンクのレポート等を参照しました。各種データや引用部分については出典を明記しています。 (Rice Shortages in Japan: Ongoing Cuts to Production at Fault | Nippon.com) (コメ価格はいつ下がる?「令和のコメ騒動」の背景と今後の展望 野村證券ストラテジストが解説 | NOMURA ウェルスタイル – 野村の投資&マネーライフ)等
まとめ
非常に読みごたえがありました。減産と需要増のダブルパンチというわけですね。問題が表面化するまでは対応しない日本の悪い習慣が出たような気はします。ただ備蓄米を放出しようがそんな簡単には値段は下がらないわけです。またお米にまつわるお仕事をされている方は輸出も輸入もかなり頑張っていたのではないでしょうか。
私はChatGPT Plusのユーザーですがこれは月10回しか使うことができません。ただここまで資料をまとめてくれると人間は頭を使わなくなるので退化してしまいそうな気がします。